いずみ中山歯科のブログ
糖尿病(ダイアベティス)の薬を服用中の方
おはようございます、予防とメインテナンスに重点を置いている仙台市泉区にあるいずみ中山歯科 事務の古川です。
今朝の仙台市南中山周辺は曇りです。昨夜からの仙台市の最低気温は早朝に記録した16.9℃でしたが湿度が高い朝になりました。午前中は概ね曇りで、午後になると次第に雨が降り出し、ところによっては雷を伴って雨脚が強まるとの予報でした。陽射しが無くても南から暖かい空気が流れ込んで予想最高気温は25℃と夏日の予報です。湿度が高く動くと汗ばむ陽気なので念のため熱中症には注意が必要です。こまめな水分補給は一年を通して習慣化するように心掛けてお過ごしください。いずみ中山歯科では待合室奥にウォーターサーバーをご用意していますので、来院された際はまず1杯の水で水分補給をするようにしてください。体感気温には個人差がありますが、朝晩は寒いと感じる季節になり、水では寒い冷たいとお感じの方は火傷に注意しつつお湯を入れるなど適温にしてご利用ください。
糖尿病は昨年9月22日に日本糖尿病協会と日本糖尿病学会より、糖尿病という通称のイメージが悪いなどの理由から英語名の「ダイアベティス」を候補として名称変更の提案がなされましたが、まだ明確な方向性が出ていないため今回は糖尿病でご紹介させていただきます。
糖尿病は、「血液の中に糖が増えすぎる」病気です。血液中の糖(ブドウ糖)は通常は膵臓から分泌されるインスリンというホルモンにより分解されますが、糖尿病の方はこれが上手く機能しなくなってしまいます。
糖尿病には2通りあり、生まれつきインスリンの分泌量が少ない場合は1型糖尿病、インスリンは正常に分泌されるものの、その作用が十分に発揮されにくくなっている場合は2型糖尿病に分類されます。
糖尿病になると、血糖が高い状態が長期間続くと血管が傷んできます。人間の臓器は血管が張り巡らされていて血液が酸素や栄養、免疫細胞を運んでいます。血管が傷んで硬くなり、弾力を失うとこれらの運搬が上手く行えなくなります。この状態が続くとやがて目、神経、腎臓、心臓、脳などにさまざまな機能不全(合併症)が起こるようになります。糖尿病はこの合併症にその怖さがあります。
糖尿病の治療薬には、インスリン注射と飲み薬があります。インスリンが先天的に作られない1型糖尿病の方はインスリンを体内に補う必要があるためインスリン注射の必要があります。インスリンは分泌されるもののそれが上手く機能しなくなっている2型糖尿病の方の場合、その原因は生活習慣にあります。なので、まずは食事制限や運動が治療の優先選択肢となります。それでも改善されない場合は血糖降下薬を服用したり、インスリン注射をしたりすることになります。
糖尿病は「血管の障害」と言え、血流が悪くなり、栄養や免疫細胞が届きにくくなるため感染への抵抗力が弱まり傷の治りが悪くなります。そのため細菌感染を起こしやすく、炎症も悪化しやすくなります。
歯周病も歯周病菌による感染症で、糖尿病の方は悪化しやすいので特に注意が必要になります。また、歯の根にできた病変から顎の骨に炎症が広がる顎骨炎になったり、インプラント周囲炎から首まわりに炎症が広がる蜂窩織炎になったりすることもあります。抜歯の後やインプラントの手術後も傷が開きやすく、感染を起こしやすいです。
糖尿病の方は、通常の血糖値が高いだけではなく、乱高下も起こりやすくなります。血糖値は空腹時で100mg/dl未満、HbA1cは5.9%以下で正常値となり、それ以上の方は糖尿病予備軍かあるいは既に糖尿病の可能性が高い方と言えます。
糖尿病の方は血糖値が200近くまで上がる一方で、歯科治療中に50以下に落ち込むことがあります。血糖の低下は中枢神経系に作用し、思考力が低下し、自律神経も働かなくなって意識を失うことがあります。この「低血糖性昏睡」は非常に危険な状態で、治療中に意識を失ってそのままお亡くなりになるということも可能性としては起こりえてしまいます。
糖尿病の方は以下の主治医と連絡を取りつつ治療を進めることが必要な場合もあります。まずは医科で血糖コントロールを行ってください。歯科治療の際は、万一の低血糖症状のために高糖度のジュースを用意するなどの必要もあるため、必ず病状や主治医をお教えください。
治療中に気分が悪くなると嫌だからと食事をしないで来られる方もいらっしゃいます。しかし、糖尿病の方の場合、それは低血糖症状を起こすリスクとなるので、食事は抜かないようにしてください。
自覚症状も少なく、気付かないうちに予備軍という方も少なくないのが糖尿病です。「喉が渇く」、「夜中に何度もトイレに行く」というのは糖尿病のサインになります。このような症状に心当たりがあるものの医科に行っていないので分からないという方は、いずみ中山歯科ではHbA1cを測定することもできますのでスタッフにお声がけください。
糖尿病は自覚症状も少ない生活習慣病でそんなに大したことはないと思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、歯科治療中にも重篤な症状を引き起こす可能性もあります。まずはご自身の体の状況をしっかりと把握しておくようにしてください。
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